最近は、サイズの異なる野菜や曲がったキュウリなど、規格外のものを加工食品などに利用する取り組みが積極的に行われています。また、「MOTTAINAI(もったいない)」という言葉が世界へ進出しているように、モノをムダにしないという考え方がますます注目されています。そこで、ニコルさんにそのような視点からお話をうかがいました。
「食べ物をムダにするということは、その国をムダにすること。私は山に登るとき、海外から取り寄せたフードドライヤーを使って、保存食をつくります。キノコなどの場合、ほんとうは天日干しが一番おいしいけれど、天日にするとカラスに食べられたり、山の天気は変わりやすいので、急に霧がかかったり、雨が降ったりすると困るので、フードドライヤーを使って保存します。ほしいときに、ほしいぶんだけ料理に使えるから、とても便利ですね。」
皮肉な話かもしれませんが、いま都会では、大量に買った食材を、使い切れずに冷蔵庫の中で腐らせてしまうことさえあります。物質的な豊かさの向こうに、モノを粗末にするという結果が生まれてしまうのは、とても残念なことです。でも、かつて先人たちは天日干しなどの自然の恵みを食文化に取り入れ、「食をムダにしない知恵」を豊かに育んできました。
「しいたけなどの天日干しの食材がおいしくなるのは、太陽光のUVがあるからです。また、UVには人体にビタミンDを生み出す効果や殺菌・消毒効果などもあります。そんな先人たちがつくりあげてきた食文化に学ぶべきところは、大きいのではないでしょうか。たいせつなのは、食べ物を捨てない。腐らせない。ムダにしない。そういう一人ひとりの知恵と、それを実現するための具体的な仕組みづくりだと思いますね。」
そう語るニコルさんのまなざしの先に、「環境との共生」のあるべき姿を見たような気がしました。











