C.W.ニコルさんに聞く(第1話)

 C.W.ニコルさん、ごはんは好きですか?

7月の黒姫高原で、ニコルさんにお会いしました。

 私たちは、三洋電機の新しい炊飯器で炊いたごはんを、ぜひC.W.ニコルさんに食べてもらいたいと考えて、7月の黒姫高原を訪れました。ニコルさんはとてもサービス精神が旺盛な人で、何度もカメラの前でポーズをとりながら「おいしいよ」といって食べてくれました。そして本当においしいと感じていただいたようで、ごはん一杯をまるまる完食。撮影をしながら、「おいしいもの談義」に花をさかせました。

 「僕は、ホヤが大好き。ホヤだったらバケツ一杯食べたいよ」「納豆も大好き。船で旅をしていたとき、朝ご飯に少ししか納豆がでていなくて、それを全部よこせ、といって仲間の分も集めて食べたね」「イヌイットの村に醤油文化を根付かせたのもの僕だよ」「それまではアザラシの肉は、血の塩分で食べていたんだ。僕が醤油で食べた方がずっとおいしいということを広めてしまった。いまではみんな醤油で食べるよ」

 
 

C.W.ニコルさんに聞く(第1話)  C.W.ニコルさん、ごはんは好きですか?

22歳で初めて来日してからの2年間は食の冒険でした。

 そんなニコルさんがはじめて日本食と出会ったのが、22歳のとき。武道の修行で来日したニコルさんにとって、日本食はとても新鮮だったといいます。「とくに新鮮だったのは居酒屋ですね。とてもおいしい。僕はかたっぱしから食べていった。最初の2年間は、まるで食の冒険だった」。「納豆の味も、食の冒険のなかでおぼえたことだね」  そういえば、ニコルさんの著作である『誇り高き日本人でいたい』(発行:アートデイズ)に、はじめて納豆と出会ったシーンが描かれていて微笑ましい。納豆をクルリとかき混ぜる日本人の仕草が、まるで輪廻に対する畏敬の念をあらわす作法のように思えたとあります。若き日のニコルさんの、好奇心に満ちた「食の冒険」が日本文化に対する深い理解と共感の礎になっているという気がしました。

C.W.ニコルさんに聞く(第1話)  C.W.ニコルさん、ごはんは好きですか?

僕の家は貴族でした。だから何でも食べられないと戦にでられないんだ。

 「僕にとっては、お米はベースの食べ物」「日本生まれでないから、ごはんだけを食べてエキサイテングな気持ちにはなれない」「でもごはんのおいしさはわかる。あの炊飯器で炊いたごはんは本当においしかった」「卵かけごはんや、納豆ごはんにするとおいしいだろうね」ニコルさんにとってごはんは、おいしい食事のためのベース。欠かせない存在です。そして、おいしいごはんを炊く道具は、生きるために大切な道具と言うことになります。

 楽しそうに食べ物の話をするニコルさんですが、けっして「グルメ」ではありません。「僕は食べ物にはこだわりません」「僕の家は貧乏でしたけれど貴族でした。そして貴族は、それこそ何でも食べられなければ、戦にはでられないんです」。事実、元英国海軍のお父さんを、ニコルさんはとても尊敬していたといいます。

 ウェールズ貴族の矜持。それは生きることへのこだわりなのかもしれません。食べるということは、何かの命を頂くということ。そして、生きるためにこそ食べる。ニコルさんの「いただきます」という言葉には、とても深い意味が込められています。

 三洋電機の新しい炊飯器を実際に手にしていただいたとき、「匠純銅」内釜の手になじむ確かな重さや、アルミダイキャストフレームの堅牢な造りにとても関心を持っていただいたのも、道具として炊飯器を見つめる視点からだったのでしょう。

インタビューに答えるC.W.ニコルさん