米は蛋白質である。

おにぎり1個で牛乳1/2ビンの蛋白質

米に含まれている栄養として、真っ先に思い浮かぶのは、おそらく炭水化物だろう。すぐエネルギーになるので、1日をスタートする朝ごはんにちょうどいいことはよく知られている。しかし、米には必須アミノ酸であるメチオニンをはじめ、良質なタンパク質も豊富に含んでいることをご存知だろうか。その量はお茶碗1杯(150g)あたり3.8g。牛乳約100ml分よりも多い。

ごはん1杯(150g・252kcal)に含まれる栄養分

炭水化物 3.8g/じゃがいも約3個(316g)分
ビタミンB1 0.03g/キャベツの葉1〜2枚(75g)分
鉄分 0.2mg/ほうれん草1〜2枚(7.5g)分
亜鉛 0.9mg/ブロッコリー約1/2個(130g)分
食物繊維 0.5g/セロリ約1/3本(30g)分
脂質 0.5g/食パン6枚切り約1/3枚(11g)分
 
 

 

サスティナブルとは、もともと「持続可能」という意味。人が自然と協力、共生する価値観や方法のことであり、環境を考える際、キーワードのひとつになっている。


水田による稲作は、そのサスティナブルの考えと見事に合致する。水田は様々な生物の棲家となり、ひとつの生態系を生む。現在、公園や河川の整備に、動植物の生息環境を考慮するビオトープの概念を盛り込むことがあるが、弥生時代からある水田が、同じ効果をもたらしているのだ。

 

また水田は保水力が高く、溜まった雨水を地下水と河川で水量のバランスを保ちつつ、ゆっくり地中に浸透させる。山地と急流が多い日本の地形では、豪雨時の洪水を防ぐ働きもある。現在、全国の水田が蓄える水量は、およそ81億トン。国内にある治水ダム貯水量の約3.4倍である。


水田は食糧としての米作りの場であることに違いはない。しかし、人と自然の共生スペースであることも、地球環境を考える今、知っておくべきではないだろうか。

 

雑穀と白米を混ぜて炊く、雑穀米が人気だ。スーパーには、五穀、十穀など数種の雑穀をブレンドしたものが並び、ファミリーレストランでも味わえる。食物繊維の多い雑穀は、メタボリックシンドロームに効果があるという話も聞く。ポピュラーになった背景には、スローフードなど近年の健康食ブームも手伝っているのだろう。

すっかり親しみ深くなった雑穀米だが、炊き方に難しいイメージがある人も少なくない。雑穀をおいしくふっくら炊き上げるために大切なのは、ひと晩ほどかけて、しっかり吸水させること。また、雑穀を混ぜる分量にも注意したい。多すぎると、特有の風味が白米とぶつかり、味を損ねることもあるからだ。

 
もちあわ

もちあわ

鉄分が豊富。内臓を強くし、 消化を助ける効果も。

もちきび

もちきび

ビタミンB群を多く含み、疲れやだるさを予防する。

押麦

押麦

食物繊維は白米の約19倍も。ダイエット食材としても有名。

ひえ

ひえ

マグネシウムなどのミネラル、食物繊維が多く含まれている。

アマランサス

アマランサス

ミネラル分は雑穀でも群を抜く高さ。南米の雑穀。

玄米

玄米

白米にはない胚芽の部分にビタミンEをたっぷり含む。

赤米

赤米

赤い色はタンニンによるもの。高血圧を防ぐ作用がある。

黒米

黒米

動脈硬化防止の働きがあるアントシアニンが豊富。

緑米

緑米

亜鉛やマグネシウムが多く、血液を浄化する働きもある。

雑穀米というコラボレーション

単なるブームではない理由

雑穀は白米以上に、日本人になじみのある食材である。実は終戦直後の50年前くらい まで、雑穀米は一般的な主食だった。豊富なビタミンやミネラルは、貴重な栄養源と して人々を支えていた。今、雑穀の価値が見直されているのは、本当に食べたいもの を選べる時代になった証明かもしれない。

プチプチとしたキビの食感、弾力に富み歯ごたえのある大麦、赤米は白米を淡いピンクに染める。現代の雑穀は、薬膳のように健康のためだけに食べる素材ではない。いつもの白米だけのごはんとは違った味わいを愉しめる、高い嗜好性を持っているのだ。

 

ツヤのある炊きたてごはんの味は、
それだけでもごちそうの一品。
おいしくお米を炊くポイントを紹介します。

 

【1】お米の選び方と保管

お米を購入する時には、よく見て、割れたものや、粒の小さいもの、白っぽいものが少ない、粒のそろっているものを選びます。袋に表示されたお米の品種や精米年月日も確認します。
一度に購入する量は、鮮度を考え、3週間分くらいにしましょう。 1日3合炊く家庭なら、10kgが目安です。
温度が高いとお米の脂肪分の劣化が早くなります。夏はペットボトルに入れて冷蔵庫の野菜室に保管するとよいでしょう。


【2】お米の洗い方

洗米にかける時間は2分以内。洗いすぎは、せっかくのおいしい部分を流してしまうので、手早く済ませるのがコツです。
まず、ボールにお米を入れ、一度たっぷりの水を加えたら、すぐに捨てます。次に両手を使ってやさしく1分程度、お米をすり合わせながら洗います。
このとき力を入れすぎると、お米が割れてしまい、炊きあがったごはんが口の中でまとわりつくような食感になるので注意しましょう。
それからお米をザルに移し、水を張ったボールに入れてゆすります。この作業を2〜3回行えば終了です。

 

【3】吸水

水に漬けておく時間の目安は、夏30分、冬1時間ですが、お米全体に透明感がなくなり、白く不透明となれば十分に吸水したと判断してかまいません。
水温が低いと水の吸い方が遅く、高いと早くなります。
ごはんは水温を低くし、時間をかけて吸水させるとお米の表面からでんぷんが溶出することも少なく、おいしいごはんが炊けます。また炊飯前に漬けた水を替えてから炊けばさらにおいしくなります。


【4】水加減と炊飯

炊飯器の水位線はひとつの基準です。お好みで調節してください。 正しく目盛が見えるよう、釜は水平にしましょう。
あとは炊飯器のボタンを押して炊飯を開始します。
炊きあがれば、すぐにほぐします。ごはんの余計な水分をとばして、ごはんの間にふんわりと空気を入れるためです。