空気中に浮遊するウイルスに、電解水がどのような効果があるのか。その実験と検証は、「ウイルスを人工的に浮遊させて実験するための特別な部屋に長時間入り続けながら」という、文字通り、研究員の身体を張った開発者魂から生まれました。
「菌が漏れないように二重三重に密閉された試験室で、防護服を着用して、電解水を噴霧した後のウイルスを回収し、ウイルスがどのくらい感染力を失っているかを調べます。どうしたら安定してウイルスを空中に浮遊させられるか、そのウイルスをどうやって回収するのかなど試行錯誤の連続でした」(鈴木)
どのくらいの量のウイルスを噴霧するか、条件を変えながらの繰り返しの実験と検証。
「防護服を着ていますから、汗をたっぷりかくし、顔がかゆくてもかいたりもできない。一日がかりなのでトイレにも行けません。行きたくなったらどうしよう、なんて心配しながらでしたから大変でした」(鈴木)
笑いながら、検証の様子を語る鈴木。しかし、相手は危険なウイルスです。心配や恐れはなかったのでしょうか。
「もちろん実証試験は専門家の指導のもと、万全な管理のもとで行っていますから、危険を感じたりはしません。家族も“気をつけてね”と言ってはくれるんですけど(笑)」(鈴木)
鈴木は、現在一児のパパ。小さな子供を持つ研究員だからこその強い信念が、人に役立つもののために、未来を担う子供たちのために、彼を「ウイルスの真っ只中」へと駆り立てるのかもしれません。その奮闘ぶりが群馬TVの番組で取り上げられ、鈴木が一躍有名人になってしまったという余談も。
「除菌エレメント方式による実証試験では、たった1度の空気の通過だけで、感染性の面で99%のウイルス無力化という結果が得られました。実は当初はそれほどの劇的な効果は予期していなかったんですが、この結果はウイルスウォッシャーの発想に確かな自信を与えた貴重なものとなりました」(鈴木)
現在、私たちの暮らしに役立つ様々な商品に搭載されている、
ウイルスウォッシャー技術。
そこには、技術者たちの弛まぬ情熱と努力がありました。
それぞれの想いをめぐらせ、時に話し合い、時にぶつかり合いしながら、
三洋電機の社内を横断したプロジェクトとなったわけです。 |