一方そのころ、時を同じくして、空気清浄機の新しい可能性を探る人物がもうひとりいました。
「家庭の空気を積極的にきれいにするために、何か新しい方法はないか。三洋電機がこれまで培って来た固有のコア技術のなかに、きっと新しいアイデアがあるはずだ。
そう考えて、社内の研究所やグループ・カンパニーを探し回りました」
家庭用空気清浄機の商品開発に取り組んで来た、ハーモニアス・ソサエティーグループの稲積秀吉はこう語り始めました。商品化技術のまとめ役的な存在です。
そんななか、稲積は「“電解水”というのがすごいらしい」という話を聞きつけます。電解水は、三洋電機が1987年にカップ式自動販売機の衛生保持システムを実用化してから、研究・開発を続け、2001年には、この電解水を利用して洗剤なしで衣類を洗う「洗剤ゼロコース」を搭載した洗濯機も登場しました。(episode1参照)
「これだけの清浄作用をもつ電解水なら、空気だって安全できれいなものに変えられるんじゃないか?そう直感したのです」(稲積)
永井も抱いていた“水で空気を洗う”イメージが、現実性を持ったプロジェクトとして起ち上がった瞬間です。 |