空気清浄機の技術メンバーである高見憲政が、自信に満ちた口調で言葉を続けます。彼は普段は、黙々と仕事に打ち込むタイプ。口数は多くはないけれど、創意工夫を重ね、新しいものを生みだしていく「ものづくり」が楽しくてしかたがないという様子が本人からひしひしと伝わってきます。
「この目標を現実のものとしたのは、超音波の微振動でミスト化した電解水を、発生器の内壁にあてる衝撃によってさらにナノサイズレベルに微細化し、放出する“超音波方式”でした。どういう形状の物に、どのようにあてればよいのか。それこそ、様々な形状のものが試され、実験が延々と繰り返されました。大変な作業でしたが、それが三洋電機独自の技術を生み出したのです」(高見)
紆余曲折の末にカタチになった除菌電解ミスト方式。その効果は、実は開発チームの想像以上でした。空中に放出された電解水の微細な霧は、カビなどの菌類やニオイだけでなく、各種アレルギーを引き起こすアレル物質や、微細なウイルスまでをも抑制してしまうことが実証試験により判明したのです。それは、開発チームの苦難の道が報われた瞬間でした。 |