性能、デザイン、コスト……、家電製品の新開発には、様々な要素が複雑に関係してきます。新しいコンセプト商品であればなおさらです。今回の商品化には大きな産みの苦しみがあったようです。
「とにかく試行錯誤の連続でした。超音波で発生させたミストをナノサイズ化させる方法はどうか。ミストを効率よく放出させるための穴の形状はどうすべきか。ミストに含まれる次亜塩素酸の濃度の調整はどうか。シングルファンで効率よく3方向への気流分散させる時、ファン構造をどうするか……などなど……」(高見)
理想的な形状を3DCADで分析し、ある程度見込みがついたところで試作品を大学の研究室などに持ち込み、実際のミストの拡散状態などを確認したりと、トライ&トライの作業が、延々と繰り返されます。
「でも、開発チームはとことんあきらめませんでしたね」
永井がそう言うと、稲積は「わが意を得たり」といった面持ちで後を続けます。
「商品開発にはそれなりの苦労はあって当たり前なのですが『お客様が満足できる新しい快適・環境商品』をつくりたいという、ものづくりへの執念ですね」(稲積)
企画者の発想と、技術者の静かな情熱が、家庭用空気清浄機でウイルスウォッシャー機能を実現させる大きな力となったのです。 |