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EPISODE 4-1 除菌エレメント方式の話

電解水の効果を引き出す除菌エレメント方式

電解水の力で「空気を洗う」三洋電機のウイルスウォッシャー技術。その効果を最大限に引き出すために開発されたのが、「除菌エレメント方式」です。
「除菌エレメントとは、隙間のたくさん開いたハニカム構造を持つフィルターのようなものです」説明するのは、主に制御技術を担当する山本哲也。電解水の濃度や発生量など、機器が最も適切に作動するようなシステムを構築する重要な仕事です。


水道水から生成した電解水をポンプでこの除菌エレメントの上から落としてやり、除菌エレメントに常に電解水が染み込んでいる状態にします。そして、その除菌エレメントに室内の空気を通すことで、空気中の菌や花粉などのアレル物質やウイルスを抑制するのです。除菌エレメントを通った電解水は下に落ち、機器の中で循環します」(山本)


強力な除菌・ウイルス抑制効果を持つ電解水。「空気を洗う」ためには、その電解水をいかに効率的に触れさせるかが課題だといいます。除菌エレメント方式は、まさにその課題をクリアするためのアイデアなのです。


「当初は電解水の脱臭能力を活用して、室内の空気のニオイを取ることをメインテーマに開発していました。しかし開発中に、電解水の空気清浄効果を検証実験していた鈴木から、“電解水は除菌やウイルス抑制にもかなり効くようだ”ということを聞かされて、除菌エレメント方式の方向性が決まりました」(山本)


技術者同士の情報交換が、電解水でウイルスに対抗するウイルスウォッシャーの可能性を広げたのです。


「はじめは空気を何度か除菌エレメントに循環させることで効果が出ればいいな、くらいに思っていたんですが、実際に試験してみたら、たった1度だけ除菌エレメントに空気を通しただけで、実に99%のウイルスが抑制されることがわかりました。これには私も驚きましたよ」(山本)

主任 山本哲也
   

お手本は「自然の営み」

   

画期的な除菌エレメント方式。そのアイデアはどこから生まれたのでしょうか。


「発想の原点は“自然の営み”です。雨が降り、その雨が空気中のチリを捉え、地面に染み込んで草木を育てる。降り注いだ雨は集まって川となり、海に流れ、太陽に照らされて蒸発し、雲を作ってまた雨を降らす。つまり自然の循環が、人間にとって“いい空気”を作り出すシステムになっているわけです。この構造を、除菌エレメント方式では機器の中で再現しています」(山本)


大自然の壮大な循環をコンパクトに封じ込めた除菌エレメント方式。なるほど、“Think GAIA”の発想です。しかし、開発に困難はなかったのでしょうか?


「最も苦心したことのひとつは、やはり除菌エレメントです。電解水をたっぷりと保水してくれるような素材で、なおかつ電解水によって劣化したり、逆に電解水の特性を失わせるようなものであってはならない。また、エレメントの隙間も、広すぎれば空気を素通りさせてしまうし、かといって狭いと空気がよく通りません。どういった素材を使い、どんな形状にするか、これには相当な試行錯誤がありました」(山本)


そういって山本は、除菌エレメントの写真を見せてくれました。それは、ちょうどダンボールの断面を並べたような、一見するととてもシンプルな構造です。
この単純に思えるカタチに、開発者の苦労が隠されているのです。
ただ、その意外と大きな隙間を見ると、少し疑問が生まれます。この隙間をすりぬけた空気は、ちゃんと浄化されるのでしょうか?


「これくらいの隙間であれば、空気が通るだけでちゃんとウイルスを抑制することが検証実験で確認されています。不思議に思われるかもしれませんが、除菌エレメントに染み込んだ電解水は、この単純でコンパクトな構造で効率よく空気と接触し、効果を発揮するのです」(黒河)

  主任 山本哲也

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